使用目的で購入した資産を記録する勘定―固定資産と消耗品

2019-08-12有形固定資産, Ladder1, 費用

企業は,その活動のなかでさまざまなものを購入します。販売目的で購入するものを商品といいますが,企業が購入するものはそれだけではありません。この記事では,お客さんに販売するのではなく,企業自身が使用する目的で購入するものについてとりあげていきます。

このような使用目的で購入する資産は,その性質や使用目的等に応じたそれぞれの勘定を使って記録されていきます。それでは,このような資産にはどのようなものがあるのでしょうか。そして,それらはどのような勘定を使って記録していくのでしょうか。

これらの資産については「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」において整理されています。この記事では,この「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」から,比較的どのような企業でも使われるものをピックアップして具体例をまとめていきます。

なお,ここでとりあげなかったもの,最新の情報などについては,e-govのページ(外部リンク)を参照してください。

建物附属設備勘定で記録されるもの

建物に設置されるもののうち次のものをいいます。

  • 電気設備(照明設備を含む)
  • 給排水または衛生設備およびガス設備
  • 冷房,暖房,通風またはボイラー設備
  • 昇降機設備
    • エレベーター
    • エスカレーター
  • 消火,排煙または災害放置設備および格納式避難設備
  • エヤーカーテンまたはドア―自動開閉設備
  • アーケードまたは日よけ設備
  • 可動間仕切り

備品勘定(器具備品勘定)で記録されるもの

  • 家具,電気機器,ガス機器および家庭用品(他の項に掲げるものを除く)
    • 事務机,事務いすおよびキャビネット
    • 応接セット
    • 陳列だなおよび陳列ケース
    • その他の家具
      • ラジオ,テレビジョン,テープレコーダーその他の音響機器
      • 冷房用または暖房用機器(建物附属設備に分類されるものを除く)
      • 電気冷蔵庫,電気洗濯機その他これらに推する電気又はガス機器
      • カーテン,座ぶとん,寝具,丹前その他これらに類する繊維製品
    • じゅうたんその他の床用敷物
    • 室内装飾品
  • 事務機器および通信機器
    • 謄写機およびタイプライター
    • 電子計算機
      • パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く)
      • 複写機,計算機(電子計算機を除く),金銭登録機,タイムレコーダーその他これらに類するもの
      • テレタイプライターおよびファクシミリ
      • インターホーンおよび放送用設備
    • 電話機器その他の通信機器
  • 時計,試験機器および測定機器
  • 光学機器および写真製作機器
    • オペラグラス
    • カメラ,映画撮影機,映写機および望遠鏡
  • 看板および広告器具(構築物に分類されるものを除く)
    • 看板,ネオンサインおよび気球
    • マネキン人形および模型
  • 容器および金庫
  • 生物
    • 植物
    • 動物
    • 魚類
    • 鳥類

車両勘定(車両運搬具勘定)で記録されるもの

  • 自動車(二輪または三輪自動車を除く)
    • 小型車(総排気量が0.66リットル以下のものをいう)
    • その他のもの
  • 貨物自動車
    • ダンプ式のもの
    • その他のもの
  • 二輪または三輪自動車
  • 自転車

その他の資産

企業が使用目的で取得する資産を記録する勘定には,これらの他にも,土地,建物,構築物,機械装置,工具器具備品などがあります。これらは非常に高額で小規模の企業には取得できないようなものや,製造業に特化したものばかりですので,具体例を細かく列挙することは省略します。

消耗品

ここまでに列挙した資産(土地を除く)のうち,次の2つの条件のどちらか一方を満たすものを消耗品(しょうもうひん)といいます。

  1. 使用可能期間が1年未満であること
  2. 取得価額(付随費用を含む)が10万円未満であること

企業が消耗品に該当するものを取得したときは,上に列挙した勘定を使う代わりに,消耗品費勘定を使って仕訳することが一般的です

たとえば,近くの店舗を見に行くための自転車を3万円で買ってきたとしましょう。本来,自転車は車両勘定で仕訳するものですが,今回の自転車は10万円未満(3万円)ですので消耗品費勘定を使って,次のように仕訳します。

借 方 貸 方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
消耗品費 30,000 現金 30,000