小切手を受け取ったときの仕訳

現金預金, 手形小切手, Ladder2

商品を販売したときや売掛金を回収するときに,相手企業から小切手(こぎって)を受け取ることがあります。

小切手は,銀行などの金融機関に持ち込むことで換金することができます。このような金融機関に持ち込むと換金できるものを通貨代用証券(つうかだいようしょうけん)といいます。この記事では,小切手を受け取った側が行う仕訳について整理していきます。

なお,小切手自体について,そして,小切手を振り出した側の仕訳については,別記事【小切手を使った代金の支払いの仕訳】を参照してください。

小切手を受け取ったとき

小切手を受け取った場合,実際に通貨(お札や小銭)を受け取ることができるのは,原則として,小切手を振り出した企業が当座預金口座を開設している金融機関の支店にその小切手を持ち込んだときになります。

しかし,簿記では,小切手を受け取ったときに,現金を増加させる仕訳を行ってしまいます。小切手を受け取ってから換金するまでの期間が非常に短いので,わざわざ小切手を受け取ったときと換金したときの2回に分けて仕訳をすることはしません(※小切手は,受け取ってから10日以内に換金しないと無効になってしまいます)。

基本の仕訳

たとえば,商品20,000円を売り上げて,その代金として相手から小切手を受け取った場合の仕訳は,次のように行います。

借 方 貸 方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
現金 20,000 売上 20,000

ただちに預金口座に預け入れる場合の仕訳

小切手を振り出した企業が当座預金口座を開設している金融機関の支店が遠い場合など,直接その金融機関の支店に行くことができない場合は,近くにある金融機関に代わりにお金をとってきてもらうことができます(取り立ての依頼)。この場合,小切手を持ち込んだタイミングではお金を受け取ることができません。その金融機関がお金をとってきてくれるのを待つ必要があるからです。

お金をとってきてもらった場合,そのお金は受取側の企業が開設している預金口座に入金されます。この場合は,通貨(お札や小銭)を直接受け取らないので,現金を増やす仕訳は行いません。この場合は,現金勘定の代わりに預金を増やす仕訳を行います。

たとえば,さきほどの小切手20,000円を換金するにあたって,そのお金を普通預金口座に振り込んでもらうことにしたとしましょう。この場合の仕訳は,次のようになります。

借 方 貸 方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
普通預金 20,000 売上 20,000

小切手の取立手数料

小切手を換金する場合,一定の手数料が求められることがあります。このような小切手を換金するための手数料のことを取立手数料(とりたててすうりょう)といいます。取立手数料があるかないか,その金額がいくらになるかは,金融機関によって,また,小切手を振り出した企業が当座預金口座を開設している金融機関・支店と換金を行う側の企業が小切手を持ち込んだ金融機関・支店とが同じかどうか,2つの金融機関は同一県内にあるかないかといった金融機関相互の関係などによって変わります。

小切手の取立手数料を支払った場合は,その金額を支払手数料勘定を使って記録します。この場合,手数料を現金で支払ったときの貸方は現金勘定,手数料を引き落としにしたときの貸方は預金を表す勘定になります。

たとえば,小切手の取立手数料800円を現金で支払ったとしましょう。この場合の仕訳は,次のようになります。

借 方 貸 方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
支払手数料 800 現金 800

まとめ

  1. 小切手を受け取ったときは,その金額を現金勘定に記録するのが基本。
  2. ただし,小切手を換金したときに,その金額を預金口座に振り込んでもらうことにしている場合は,現金勘定ではなく,預金勘定(普通預金・当座預金など)を使って仕訳する。
  3. 小切手を換金するにあたって取立手数料を支払っている場合は,その金額を支払手数料勘定に記録する。